なぜセリア？かぎ編みデビューに100均が選ばれる理由
新しい趣味としてかぎ編みを始めたいと思ったとき、最初に立ち寄るべき場所は手芸屋さんではなくセリアかもしれません。セリアの手芸コーナーは、ハンドメイド好きの間でも「センスが良い」「種類が豊富」と非常に評価が高い場所です。特に毛糸のラインナップは、流行のくすみカラーや、編むだけで模様ができる段染め糸など、100円とは思えないおしゃれなものが揃っています。
かぎ編みを始めるには、針や毛糸などいくつかの道具が必要です。専門店ですべて揃えると数千円かかってしまうこともありますが、セリアなら数百円でスタートできます。「自分にできるかわからないけれど、とりあえずやってみたい」という初心者にとって、この手軽さは大きな魅力です。万が一途中で飽きてしまっても、お財布へのダメージが少ないので安心です。
また、セリアの商品はパッケージのデザインも可愛く、道具を揃えているだけでテンションが上がります。安かろう悪かろうではなく、使い勝手も年々向上しており、初心者からベテランまで幅広い層に愛用されています。まずはセリアでお気に入りの毛糸を1玉見つけるところから、ハンドメイド生活を始めてみましょう。
まずは道具から！セリアで揃う優秀なかぎ針と便利グッズ
かぎ編みに絶対に必要なもの、それは「かぎ針」です。セリアには様々な太さ（号数）のかぎ針が売られています。昔ながらの金属だけのタイプもありますが、おすすめは持ち手部分に樹脂やゴムがついている「グリップ付きかぎ針」です。グリップがあることで手が滑りにくく、長時間編んでいても指が痛くなりにくいというメリットがあります。
かぎ針の太さは、使いたい毛糸のラベルに「適正号数」として記載されています。例えば「5/0号〜6/0号」と書かれていたら、その号数のかぎ針を選んでください。初心者の場合、少し太めの糸と、それに合った7号や8号くらいの太めのかぎ針を選ぶと、編み目が見やすくて挫折しにくいです。
かぎ針以外にあると便利なのが「とじ針」と「段数マーカー」です。とじ針は、編み終わった後の糸の始末に使います。普通の縫い針よりも穴が大きく、針先が丸くなっています。段数マーカーは、編み目の数を数えるときや、ここからここまで編むという目印をつけるためのクリップのような道具です。これらもすべてセリアで揃えることができます。
どれを選ぶ？セリアで大人気「なないろ彩色」と「ミルフィム」
セリアの毛糸売り場に行くと、その種類の多さに圧倒されるかもしれません。迷ったときにまず手に取ってほしいのが、ロングセラー商品である「なないろ彩色」です。これは適度な太さがあり、ふっくらとしていて非常に編みやすいアクリル混の毛糸です。色のバリエーションも原色からパステルカラーまで幅広く、練習用としても作品作りとしても最適です。
もう一つのおすすめは「ミルフィム」というシリーズです。これは「ソックヤーン」と呼ばれる靴下を編むのに適した細めの糸に近い質感で、一本の糸の中に複数の色が混ざっています。ただ編み進めるだけで、勝手にボーダー模様や複雑な色の変化が生まれるため、難しい編み方をしなくても凝った作品に見えます。
他にも、ケーキのように丸く巻かれた「ケーク」シリーズなど、セリアには毎年新しい毛糸が登場します。糸の素材も、冬にはウール（羊毛）入り、夏にはコットン（綿）やリネン（麻）など季節に合わせて変わります。パッケージに書かれている素材や長さを確認しながら、作りたいものに合った糸を選ぶ楽しさは格別です。
初心者におすすめ！短時間で編めるエコたわしとコースター
道具と毛糸が揃ったら、まずは簡単なものから編んでみましょう。初心者にとって一番の練習になるのが「アクリルたわし（エコたわし）」です。アクリル100パーセントの毛糸を使って編む四角や丸い布のようなもので、洗剤を使わずに汚れを落とせる掃除道具として使えます。
アクリルたわしをおすすめする理由は、実用的であることに加えて、「平らに編む練習」ができるからです。かぎ編みの基本である「鎖編み」「細編み（こまあみ）」「長編み」を繰り返すだけで完成します。多少形が歪んでしまっても、掃除に使うものなので気になりません。完成させる喜びを味わうことが、上達への近道です。
次におすすめなのが「コースター」です。これも平面の作品なので難易度は低めです。コットンやリネンの糸を使って編めば、吸水性が良く、カフェのようなおしゃれな雰囲気になります。丸く編んでお花の形にしたり、四角く編んでフリンジ（房）をつけたりと、アレンジもしやすいです。短い時間で編めるので、色違いでたくさん作ってプレゼントにするのも素敵です。
インテリアを格上げ！ドイリーとバスケットの編み方アイデア
少し編むことに慣れてきたら、お部屋のインテリアになる作品に挑戦してみましょう。人気なのが「ドイリー」です。ドイリーとは、花瓶の下などに敷くレース編みの敷物のことです。セリアの細いレース糸と細いかぎ針を使えば、繊細で美しい模様のドイリーが編めます。最初は小さなサイズから始めて、徐々に大きくしていくと良いでしょう。
また、実用的な収納グッズとして「ニットバスケット」もおすすめです。セリアには「ジュート」と呼ばれる麻ひもや、Tシャツの生地を細く切ったような極太の糸も売られています。これらの太い糸を太いかぎ針でザクザクと編んでいくと、しっかりとしたカゴのような入れ物が出来上がります。
編み方は、底を丸く編んでから、目を増やさずに側面を編み上げていくだけです。リモコン入れにしたり、メイク道具を入れたり、ハンカチを入れたりと使い道は無限大です。自分の部屋のインテリアに合わせて色を選べるのも、ハンドメイドならではの利点です。
季節を楽しむ！夏は麻ひもバッグ、冬はマフラーとニット帽
かぎ編みの醍醐味は、季節に合わせて作るものを変えられることです。夏が近づくと、セリアにはサラッとした手触りの糸が増えます。これらを使って編みたいのが「麻ひもバッグ」や「ネットバッグ」です。涼しげな素材感のバッグは、夏のファッションのアクセントになります。特にネットバッグは、買い物のときのエコバッグとしても使えるので便利です。
冬になれば、ふわふわの毛糸の出番です。定番の「マフラー」や「スヌード」は、まっすぐ編むだけなので初心者でも挑戦しやすい大作です。太い毛糸を使えば、意外と早く編み上がります。また、輪っか状に編んでいく「ニット帽」も人気です。セリアの毛糸は肌触りがチクチクしにくいものも多いので、直接肌に触れるアイテムも安心して作れます。
季節ごとのイベントに合わせた小物作りも楽しいです。ハロウィンにはオレンジの毛糸でカボチャを編んだり、クリスマスには赤と緑の毛糸でオーナメントを編んでツリーに飾ったり。100円の毛糸なら、イベントごとの使い切りでも惜しくありません。
編み図はどこ？毛糸のラベルにあるQRコードと活用サイト
「編み方はわかったけれど、何を作ればいいかわからない」「編み図（設計図）がないと編めない」という方もいるでしょう。実は、セリアで売られている毛糸のラベル（帯）には、しばしばQRコードが印刷されています。これをスマートフォンで読み込むと、その毛糸を販売しているメーカー（ごしょう産業など）が提供する無料の編み図サイトにアクセスできることがあります。
このメーカーサイトは宝の山です。初心者向けの簡単なマフラーから、上級者向けのセーターまで、その毛糸にぴったりのレシピがたくさん公開されています。セリアで売っている毛糸専用の編み図なので、「糸が足りなくなった」や「サイズが全然違う」といった失敗も少なくなります。
また、YouTubeなどの動画サイトで「セリア 毛糸 編み方」と検索すると、多くのハンドメイド作家さんが編み方を解説してくれています。動画なら手の動きがわかるので、本や編み図だけでは理解しにくい部分もスムーズに覚えられます。まずは作りたい作品の動画を探して、それと同じ毛糸をセリアに買いに行くという順番も賢い方法です。
失敗しないために！ゲージの確認と糸始末の重要ポイント
かぎ編みでよくある失敗が、「見本と同じ目数で編んだのに、サイズが全然違う」という現象です。これは編む人の手加減によって、編み目の大きさが変わるために起こります。ウェアや帽子などサイズが重要なものを作るときは、本番を編む前に「ゲージ」を確認しましょう。試し編みをして、10センチ四方の中に何目・何段入るかを数えます。これが見本と大きく違う場合は、針の太さを変えて調整します。
また、作品のクオリティを左右するのが「糸始末」です。編み始めや編み終わりの糸、途中で糸を継ぎ足したときの糸端を、適当に切ってしまうと後でほどけてきます。とじ針を使って、編み目の裏側にくぐらせて隠すように処理しましょう。面倒に感じる作業ですが、ここを丁寧に行うことで、洗濯しても壊れない丈夫な作品になります。
途中で編み目を間違えてしまったときは、潔くほどく勇気も必要です。かぎ編みは糸を引っ張ればすぐにほどけるのが良いところです。「間違えたところまで戻る」ことも練習のうちと思って、焦らずに取り組んでください。
余った毛糸も無駄にしない！シュシュやラッピングへの活用術
作品を作っていると、どうしても中途半端に毛糸が余ってしまうことがあります。そんなときは、小物を作って使い切りましょう。例えば、ヘアゴムに毛糸を編みつけでいくだけで、ボリュームのある可愛い「シュシュ」が作れます。少しの毛糸でできるので、余り糸活用にぴったりです。
また、編まずにそのまま使う方法もあります。プレゼントのラッピングリボンの代わりに毛糸を結んだり、厚紙にぐるぐると巻いてポンポンを作ったり。三つ編みにしてブレスレットやストラップにするのも良いでしょう。違う種類の余り糸同士を組み合わせて、カラフルな小物を作るのも味があります。
セリアの毛糸は色味が絶妙なので、ただ瓶に入れて飾っておくだけでもインテリアになります。最後まで無駄なく使い切る工夫をするのも、ハンドメイドの楽しみの一つです。
不器用でも大丈夫！セリアで広がるハンドメイドの世界
「私は不器用だから」と躊躇している人にこそ、セリアでのかぎ編みをおすすめしたいです。100円ショップの気軽さは、失敗へのプレッシャーを消してくれます。最初はきれいな四角にならなくても、目が揃わなくても大丈夫です。自分で時間をかけて編んだものには、既製品にはない愛着が湧きます。
かぎ編みは、場所を取らず、隙間時間に進められる趣味です。テレビを見ながら、電車に乗りながら（混雑時を除く）、少しずつ編み進めることができます。無心になって手を動かす時間は、勉強や日常のストレス解消にもなるでしょう。
セリアの手芸コーナーは、あなたの創造力を刺激する場所です。今日、学校や仕事の帰りにセリアに寄って、気に入った色のかぎ針と毛糸を手に取ってみてください。そこから、温かくて楽しい手作りの日々が始まります。
