セリアの布・はぎれ売り場は創作意欲の源泉
ハンドメイドが好きな人にとって、100円ショップのセリアはまさにパラダイスのような場所です。
特に手芸コーナーにある「布・はぎれ」の売り場は、訪れるたびに新しい発見があります。
大きな手芸屋さんに行くと、布は1メートル単位などで売られていることが多く、少しだけ欲しいときには買いにくいことがあります。
また、値段もそれなりにするため、失敗したらどうしようと不安になることもあるでしょう。
しかし、セリアの布は「カットクロス」と呼ばれる、あらかじめ使いやすい大きさに切られた状態で売られています。
価格はもちろん1枚100円(税抜)です。
この手軽さが、ハンドメイド初心者のハードルをぐっと下げてくれます。
失敗しても100円だから大丈夫、という安心感があるため、色々な柄や素材に挑戦できるのです。
売り場には、色とりどりのプリント生地が綺麗に折りたたまれて並んでいます。
その種類の多さは圧巻で、見ているだけで「あれを作ろう」「これと組み合わせたら可愛いかも」と創作意欲が湧いてきます。
手芸好きはもちろん、これから何か作ってみたいと思っている人にとっても、セリアの布売り場は宝の山と言えるでしょう。
初心者に優しいサイズ感「カットクロス」の魅力
セリアで売られている布の多くは、「カットクロス」という商品名で販売されています。
これは、30cm×35cmや、50cm×55cmといったサイズにカットされた布のことです。
このサイズ感が絶妙で、小物を作るのにちょうど良い大きさなのです。
例えば、ポケットティッシュケース、コースター、小さめの巾着袋、ポーチなどは、このカットクロス1枚で作れることが多いです。
大きな布を買ってきて、自分で測って裁断するのは、初心者にとっては面倒で難しい作業です。
広い作業スペースも必要になります。
しかし、カットクロスなら机の上だけで作業が完結します。
余分な布が出にくいので、無駄もありません。
また、大きいサイズが欲しい場合は「80cm×40cm」といった長めのサイズも売られています。
カフェカーテンやカラーボックスの目隠しなどを作りたいときは、この大きめサイズを選ぶと良いでしょう。
パッケージにサイズが大きく書いてあるので、作りたいものの大きさをイメージしながら選ぶことができます。
素材の宝庫!綿・ガーゼ・帆布・合皮まで
セリアの布のすごいところは、柄だけでなく素材の種類も豊富なことです。
一番ポピュラーなのは「綿(コットン)」のプリント生地です。
扱いやすく、ミシンでも手縫いでもスイスイ縫えます。
初心者の方はまずこの綿素材から始めると良いでしょう。
次に人気なのが「ダブルガーゼ」です。
柔らかくて肌触りが良いので、マスクや赤ちゃんのスタイ(よだれかけ)、ハンカチを作るのに最適です。
吸水性が良く、洗うほどに馴染んでくる優しい素材です。
しっかりしたバッグやポーチを作りたいなら「帆布(はんぷ)」や「キャンバス生地」がおすすめです。
厚手で丈夫なので、裏地をつけなくてもしっかりした作品になります。
さらに、高級感のある「合皮(フェイクレザー)」や、冬にぴったりの「ボア」「ファー」素材まであります。
合皮を使えば、高見えするポーチや小物入れが作れます。
季節や用途に合わせて、最適な素材を100円で選べるのは、セリアならではの強みです。
大人気!ウィリアム・モリスと北欧風デザイン
セリアの布が話題になる最大の理由は、そのデザイン性の高さにあります。
中でも爆発的な人気を誇るのが「ウィリアム・モリス」のデザインを使った生地です。
19世紀イギリスのデザイナーによる、植物や鳥を描いた芸術的な柄です。
「いちご泥棒」などの有名な柄が100円で手に入るとあって、入荷するたびに争奪戦になります。
この布を使って作った小物は、まるでデパートで買った商品のような高級感を放ちます。
また、「北欧風」のデザインも充実しています。
大きな花柄や、幾何学模様、果物モチーフなど、シンプルで温かみのある柄です。
これらは部屋のインテリアにも馴染みやすく、ファブリックパネルやクッションカバーにする人が多いです。
他にも、くすみカラーの無地や、韓国風のチェック柄など、トレンドを押さえたデザインが次々と登場します。
「100均の布=安っぽい」というイメージは、今のセリアには全く当てはまりません。
入園・入学に使えるキャラクター生地とワッペン
春の入園・入学シーズンには、子供向けのキャラクター生地が大活躍します。
セリアには、ディズニーやサンリオ、人気アニメのキャラクターがプリントされたカットクロスがたくさんあります。
ミッキーマウス、ディズニープリンセス、ハローキティ、シナモロールなど、子供が大好きなキャラクターばかりです。
これらを使って、コップ袋やランチョンマット、移動ポケットなどを作ってあげれば、子供も大喜びするでしょう。
手芸店でキャラクター生地を買うと結構な値段がしますが、セリアなら必要な分だけ安く買えます。
また、布と合わせて使いたい「ワッペン」や「ネームテープ」も充実しています。
無地の布で作ったバッグにキャラクターのワッペンを貼るだけでも、立派なオリジナルグッズになります。
お揃いの柄で一式揃えることもできるので、ママたちの強い味方です。
ただし、キャラクター生地は商用利用(作って売ること)が禁止されている場合がほとんどなので、あくまで家庭用として楽しみましょう。
縫わずにできる?「裁ほう上手」と布用ボンド活用
「布小物は作りたいけれど、ミシンがない」「針と糸は苦手」という人もいるでしょう。
そんな人におすすめなのが、セリアで売っている布用接着剤を活用する方法です。
有名な「裁ほう上手」のスティックタイプや、強力な布用ボンドが販売されています。
これらを使えば、縫わずに貼るだけでポーチやバッグが作れます。
作り方は簡単で、縫い代部分にボンドを塗ってアイロンで圧着するだけです。
洗濯しても取れにくい強力なものが多いので、日常使いのアイテムでも安心して使えます。
裾上げテープのように使える商品もあります。
これなら、お気に入りの布を見つけてすぐに作品作りが始められます。
縫い目がないので見た目もきれいに仕上がります。
不器用さんでもハンドメイド作家のような気分を味わえる、魔法のようなアイテムです。
小物の宝庫!ポーチ・巾着・マスクの作り方
セリアのカットクロスは、小物作りに最適なサイズです。
最も定番なのは「巾着袋」です。
2枚の布を縫い合わせて、紐を通す部分を作るだけで完成します。
裏地をつければ丈夫になり、リバーシブルで楽しむこともできます。
次に人気なのが「ポーチ」です。
セリアにはファスナーも売っているので、布と組み合わせて作ります。
マチ付きのポーチや、ティッシュケース付きポーチなど、工夫次第で色々な形が作れます。
そして、今でも根強い需要があるのが「布マスク」です。
ダブルガーゼ生地を使えば、肌に優しい立体マスクが作れます。
表側はおしゃれな綿プリント、内側はガーゼにすると、見た目と機能性を両立できます。
型紙はネットで無料で公開されているものを使えばOKです。
少ない布でできる小物作りは、端切れを有効活用するのにもぴったりです。
インテリアを変えるファブリックパネルと目隠し
布の使い道は、縫って何かを作るだけではありません。
そのままインテリアとして活用する方法もあります。
簡単なのは「カラーボックスの目隠し」です。
少し大きめの布の端を、突っ張り棒が通せるようにボンドで留めるだけで、即席のカーテンになります。
ごちゃごちゃした棚の中身を隠しつつ、部屋の雰囲気を変えられます。
また、「ファブリックパネル」を作るのもおしゃれです。
発泡スチロールや木の枠に、お気に入りの布をピンと張って裏で留めるだけです。
これを壁に飾れば、まるで絵画のように部屋を彩ってくれます。
ウィリアム・モリス柄や北欧柄の布は、このファブリックパネルに最適です。
季節ごとに布を変えれば、手軽に模様替えが楽しめます。
撮影用の背景シートとして、布を敷いたり壁に貼ったりするのもおすすめです。
フリマアプリの出品写真や、SNS用の写真を撮るときに、布が一枚あるだけでプロっぽい写真になります。
推し活にも!ドール服やぬいぐるみの衣装作り
最近のセリアの布は、「推し活」を楽しむ人たちからも注目されています。
特に、ぬいぐるみ(推しぬい)やドールの服を作るための材料として重宝されています。
人形の服はとても小さいので、大きな布を買うと大量に余ってしまいます。
セリアのカットクロスなら、無駄なく色々な柄を揃えることができます。
薄手のローン生地や、キラキラしたサテン生地、ふわふわのボア生地など、衣装作りに適した素材が揃っています。
また、推しのメンバーカラー(イメージカラー)の布を探すのにも便利です。
赤、青、緑、黄色、紫、ピンクなど、カラーバリエーションが豊富だからです。
レースやリボン、ボタンなどの装飾パーツもセリアで一緒に買えます。
世界に一つだけの衣装を作って、推しのぬいぐるみを着せ替えさせるのは至福の時間です。
手縫いや布用ボンドで気軽に作れるので、多くのファンが挑戦しています。
購入前に知っておきたい水通しと商用利用のルール
最後に、布を扱う上でのちょっとしたポイントと注意点をお伝えします。
まず、綿や麻などの天然素材の布は、洗うと縮む性質があります。
そのため、作品を作る前に一度水に浸して乾かし、アイロンを掛ける「水通し(地直し)」という作業をすることをおすすめします。
これをやっておくと、完成した後に洗濯しても形が崩れにくくなります。
特にマスクや服など、洗う頻度が高いものを作る場合は必須です。
次に「商用利用」についてです。
ハンドメイド作品をフリマアプリなどで販売しようと考えている人は注意が必要です。
無地の布やドット、チェックなどの一般的な柄は問題ありませんが、キャラクター生地や特定のブランド生地(ウィリアム・モリスなど)は、製品化して販売することが禁止されている場合が多いです。
生地の耳(端っこ)やパッケージの裏面に「商用利用不可」と書かれているか確認しましょう。
ルールを守って、楽しくハンドメイドライフを送ってください。
